どうしても売れない空き家の出口 — 引取サービスと相続土地国庫帰属制度
仲介でも買取でも売れない空き家の最終的な出口として、民間の不動産引取サービスと相続土地国庫帰属制度があります。それぞれの仕組みと注意点を解説します。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-15 / 更新: 2026-09-15
仲介で売れず、買取業者にも断られ、隣地にも引き取り手がない。そんな空き家にも、費用を払って手放すという最終的な出口が残されています。代表的な2つを解説します。
民間の引取サービス
近年、売れない不動産を有償で引き取る民間サービスが登場しています。所有者が引取料を支払い、物件の所有権を事業者へ移転する仕組みです。「お金をもらって手放す」のではなく「お金を払って手放す」形ですが、毎年の固定資産税・管理費・リスクから解放される対価と考えれば、合理的な選択になり得る場合があります。
利用時の注意点は次のとおりです。
1. 所有権移転登記が確実に行われるかを確認する(登記が済むまでは手放せていません) 2. 契約内容と費用の内訳を書面で確認する 3. 引取後の物件が適切に管理・処理されるのか、事業者の実態や実績を調べる 4. 複数の事業者・手段と比較する(引取料より安く済む出口が残っていないか)
新しい分野だけに事業者の質の差が大きいとされ、慎重な見極めが必要です。
相続土地国庫帰属制度
相続または遺贈(相続人への遺贈)で取得した土地を、法務大臣の承認を得て国庫に帰属させる制度が2023年に始まりました。ただし対象は土地であり、建物がある土地はそのままでは引き取ってもらえません。空き家の場合は解体して更地にする必要があります。
また、担保権が設定されている土地、境界が明らかでない土地、通常の管理・処分に過分の費用や労力を要する土地などは承認されず、承認された場合も10年分の標準的な管理費用に相当する負担金の納付が必要です。審査手数料もかかります。
どう使い分けるか
・相続した土地で、解体費・負担金を払っても国に渡したい → 国庫帰属制度の検討 ・建物付きのまま早く手放したい、相続以外で取得した → 民間引取サービスの検討
いずれも「タダでは手放せない」のが現実ですが、保有し続ける生涯コストとの比較で判断しましょう。
*国庫帰属制度の要件確認は法務局へ、民間サービスの利用は契約内容を十分確認のうえご判断ください。*
出典・参考資料
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最終更新: 2026-08-02