雨漏り・過去の不具合はどこまで告知するか — 告知書の書き方
雨漏りや給排水の故障など物件の不具合は、修理済みでも告知書に記載するのが安全です。契約不適合責任との関係と、告知書の書き方の考え方を解説します。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-08-07 / 更新: 2026-08-07
「昔雨漏りしたが、修理して今は問題ない。言う必要はあるのか」。売却相談で非常によくある質問です。結論から言えば、修理済みであっても記載して伝えるのが安全、というのが実務の一般的な考え方です。
なぜ修理済みでも伝えるのか
2020年4月の民法改正で、売主は「契約不適合責任」を負うことになりました。引き渡した物件が契約の内容に適合しない場合、買主は修補請求・代金減額・損害賠償・解除などを主張できます。ここで重要なのは、告知して契約内容に織り込んだ事実は「不適合」になりにくいという構造です。過去の雨漏りを告げ、修理履歴とともに契約書・告知書に記載しておけば、買主はそれを前提に購入したことになります。逆に黙っていて後から発覚すると、「聞いていれば買わなかった・この価格では買わなかった」という紛争の入口になります。
告知書(物件状況報告書)に書く内容の例
・雨漏り:時期、場所、原因、修理の内容と施工会社、その後の状況 ・給排水の故障・漏水、シロアリ被害と駆除・防蟻処理の履歴 ・増改築・リフォームの履歴(内容と時期) ・近隣とのトラブル、騒音・臭気など環境面で認識していること
「知らないこと」は書けなくてよい
告知書は売主が知っている事実を記載するものであり、専門家として調査した結果を保証するものではありません。知らないことまで責任を負うわけではありませんが、知っていて書かなかったことには重い責任が生じ得ます。免責特約があっても、知りながら告げなかった事実については免責されないとされる点は覚えておきましょう。
不安がある場合はインスペクション
現在の状態に自信が持てない場合、建物状況調査(インスペクション)で第三者に確認してもらい、結果を開示して売る方法があります。買主の安心材料にもなります。
書き方の実務ポイント
記載は「事実・時期・対処・現状」の順で簡潔にまとめます。例えば「2020年頃、2階北側窓周りから雨染み。同年◯月に◯◯社が防水補修。以後、再発は確認していない」という形です。曖昧な記憶は「〜頃」「記憶による」と明示すれば足ります。書いたことで値引き材料になる場面はあっても、書かなかったことで契約後に紛争になる方が、金銭的にも精神的にも損失が大きいというのが実務の共通認識です。
*告知書の記載は個別の判断を要します。記載内容は不動産会社と相談しながら作成してください。*
本サイトの情報は一般的な参考情報であり、正式な査定ではありません。価格・成約を保証するものではなく、税務・法務の個別判断は専門家にご確認ください。本サイトにはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります。
最終更新: 2026-08-02