登記の司法書士は自分で選べるか — 指定される理由と交渉の余地
決済の登記を担当する司法書士は不動産会社や金融機関から紹介されるのが通例ですが、買主が自分で選べる場合もあります。指定の背景、費用比較、交渉の進め方を解説します。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-18 / 更新: 2026-09-18
不動産決済の登記を担当する司法書士は、多くの場合、不動産会社または金融機関から「こちらでお願いしています」と紹介されます。報酬を払うのは主に買主なのに、選ぶ余地はないのか——素朴な疑問に答えます。
原則論:依頼者は自由に選べる
司法書士への依頼は委任契約であり、誰に依頼するかは本来、費用を負担する依頼者が自由に決められるのが原則です。所有権移転登記の登記費用(登録免許税+司法書士報酬)は買主負担とする取引慣行が一般的なので、買主に選択の利益があるはずだ、という理屈は成り立ちます。
それでも「指定」が多い理由
実務で紹介・指定が定着しているのには相応の理由があります。 ・決済は失敗できない手続きで、売主・買主・金融機関の書類を一度に確認する段取り力が必要 ・金融機関は抵当権設定登記を確実に行うため、信頼関係のある司法書士を求める傾向がある ・売主側の抹消登記と買主側の移転登記を同じ司法書士がまとめて処理する方が事故が起きにくい 特に住宅ローンを使う場合、抵当権設定登記については金融機関が司法書士の要件を付けることがあり、完全な自由選択にならないケースがあるのが実情です。
自分で選びたい場合の進め方
1. 早い段階で申し出る:売買契約前後の早期に、仲介会社と金融機関の双方へ「司法書士を自分で手配したい」と伝えます。決済直前の変更は現実的に困難です 2. 金融機関の条件を確認する:抵当権設定を含めて認められるか、所有権移転のみ自分の司法書士で、設定は銀行側でと分かれるのか確認します 3. 候補の司法書士に決済対応の経験を確認する:立ち会い決済の経験と、関係者との調整を引き受けてもらえるかが重要です
費用面の現実的な話
登記費用の大半を占める登録免許税は誰に頼んでも同額で、差が出るのは司法書士報酬の部分です。報酬は自由化されており事務所によって差がありますが、決済の安全は金額に代えがたい価値があります。相見積りを取るとしても、金額だけでなく決済経験と段取りの確実さを含めて比較するのが賢明です。まずは紹介された司法書士の見積りの内訳を確認し、疑問点を質問することから始めましょう。
*登記手続きの条件は金融機関・取引により異なります。詳細は仲介会社・金融機関・司法書士にご確認ください。*
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最終更新: 2026-08-02