自筆証書遺言書保管制度とは — 法務局に遺言を預ける仕組み
自筆証書遺言を法務局が保管する制度の概要を解説。利用の流れ、手数料の考え方、検認不要のメリット、通知制度、注意点まで整理します。費用を抑えて確実に遺言を残したい方向けの制度です。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-02 / 更新: 2026-09-02
自筆証書遺言の弱点だった「紛失」「改ざん」「発見されない」というリスクに対応するのが、法務局による自筆証書遺言書保管制度です。2020年に始まった比較的新しい制度で、利用の流れを整理します。
制度の概要
遺言者本人が法務局(遺言書保管所)へ出向き、自筆証書遺言の原本を預ける制度です。原本と画像データが長期間保管され、相続開始後は相続人等が遺言書情報証明書の交付を請求できるとされます。
主なメリット
・紛失・改ざんの防止:原本を法務局が保管 ・検認が不要:自宅保管の自筆証書遺言で必要とされる家庭裁判所の検認手続きが不要とされ、相続開始後すぐ手続きに使いやすい ・形式面の確認:保管申請時に、日付や署名押印など外形的な形式の確認を受けられるとされます(ただし内容の有効性まで保証するものではありません) ・通知の仕組み:あらかじめ指定した方への通知や、相続人の一人が閲覧等をした際に他の相続人へ通知される仕組みがあるとされます
利用の流れの概要
1. 自筆証書遺言を法務省令の様式ルール(用紙サイズや余白など)に沿って作成する 2. 保管申請書を作成し、住所地・本籍地・所有不動産の所在地などを管轄する遺言書保管所へ予約のうえ本人が出向く 3. 本人確認を経て保管が開始され、保管証が交付される 手数料は保管申請1件あたり数千円程度と比較的低額に設定されているとされますが、最新の金額は法務局のご案内でご確認ください。
注意点
・申請は本人の出頭が必須とされ、代理申請はできません ・法務局は内容の相談には応じないとされるため、誰に何を残すかの設計や遺留分への配慮は、事前に専門家へ相談するのが安全です ・不動産の記載が不正確だと、保管されていても登記で使いにくい恐れがあります ・内容を変えたいときは、撤回や預け直しの手続きが必要です
保管制度は「安く確実に残したい」というニーズに合う制度です。内容の質は自分次第という点だけ忘れないようにしましょう。不動産が含まれる遺言では、専門家に下書きの確認を受けたうえで保管制度を利用するのが、費用と確実性のバランスの取れた組み合わせと言えます。
*遺言の個別判断は司法書士・弁護士・税理士にご相談ください。*
出典・参考資料
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最終更新: 2026-08-02