住宅購入の予算の決め方 — 年収倍率ではなく返済比率で考える
「年収の何倍まで」という目安より、毎月の返済額が手取りに占める割合(返済比率)で予算を考える方が実態に合います。無理のない予算の組み立て方を解説します。金利上昇への備えにも触れます。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-08-12 / 更新: 2026-08-12
「年収の7倍まで借りられます」という言葉を聞くことがありますが、「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物です。予算は返済比率から逆算するのが実務的です。
年収倍率の落とし穴
年収倍率は金利水準や家族構成を無視した粗い指標です。同じ年収600万円でも、子どもの教育費がかかる家庭と共働きで支出が少ない家庭では、返済に回せる額はまったく違います。金融機関の審査に通る額いっぱいまで借りると、生活が硬直化するおそれがあります。
返済比率で考える手順
1. 手取り月収を確認する(額面ではなく手取り) 2. 現在の家賃と住宅用の貯蓄額を足し、「住居に回せている額」を把握する 3. 購入後に増える費用(管理費・修繕積立金・固定資産税・戸建てなら修繕費の積立)を差し引く 4. 残った額を毎月返済の上限とし、金利と期間から借入額を逆算する
手取りに対する返済額の割合は、20〜25%程度に収めると余裕を持ちやすいとされます。審査上の基準(額面年収ベース)より厳しめに自分で線を引くのがポイントです。
金利上昇と収入変動も織り込む
変動金利で借りる場合は、金利が上がった場合の返済額も試算しておきましょう。また、共働き前提のペアローンでは、産休・育休・転職などで一時的に収入が下がる期間も想定しておくと安全です。
物件価格以外の費用を忘れない
購入時には仲介手数料・登記費用・ローン諸費用・引っ越し代など、物件価格の数%程度の諸費用がかかるのが一般的です。予算は「物件価格+諸費用」の総額で考えてください。
ボーナス払いと期間の考え方
ボーナス払いの併用は月々の負担を軽く見せますが、賞与は変動しやすい収入です。返済計画は月収ベースで成立させ、ボーナスは繰り上げ返済や貯蓄に回す方が保守的とされます。また返済期間を長く取れば月々は軽くなりますが、完済年齢が定年を大きく超える計画は老後資金の圧迫要因になります。完済時の年齢からも逆算して、無理のない借入額を決めましょう。
*本記事は一般的な考え方の解説であり、個別の資金計画はファイナンシャルプランナーや金融機関にご相談ください。*
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最終更新: 2026-08-02