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成年後見人による不動産売却の概要 — 居住用は家庭裁判所の許可制

認知症などで判断能力が不十分な所有者の不動産は、成年後見制度を通じて売却するのが原則です。居住用不動産の売却に必要な家庭裁判所の許可と手続きの流れを解説します。

著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-25 / 更新: 2026-09-25

親が認知症になり、施設費用のために実家を売りたい——こうした相談は年々増えていると言われます。所有者本人の判断能力が不十分な場合、家族であっても勝手に売却することはできず、成年後見制度を利用するのが原則的な方法です。

なぜ家族でも売れないのか

不動産売買は本人の意思に基づく法律行為です。判断能力が不十分な本人が締結した契約は無効・取消しの対象となり得ますし、家族が本人に代わって署名することはそもそもできません。委任状方式も、本人に委任の意思を判断する能力があることが前提です。そこで、家庭裁判所が選任した成年後見人が本人に代わって法律行為を行う仕組みが成年後見制度です。

手続きの大きな流れ

1. 家庭裁判所に後見開始の審判を申し立てる(本人・配偶者・四親等内の親族など) 2. 家庭裁判所が成年後見人を選任する(親族が選ばれる場合と、弁護士・司法書士等の専門職が選ばれる場合があります) 3. 成年後見人が本人の財産として不動産の売却を進める 申し立てから選任までは一定の期間を要するため、売却を急ぐ事情がある場合でも早めの着手が必要です。

居住用不動産は家庭裁判所の許可が必要

最も重要なポイントは、本人の居住用不動産を売却するには家庭裁判所の許可が必要とされていることです。現に住んでいる家だけでなく、施設入所前に住んでいた家など「生活の本拠となっていた・なり得る」不動産は居住用と扱われるのが一般的です。許可のない売却は無効となるため、売買契約には「裁判所の許可が得られることを条件とする」旨の条件が付されます。許可の判断では、売却の必要性(介護費用など)、価格の相当性、本人の生活への影響などが考慮されると言われています。

売却代金の使い道は本人のため

後見人は本人の財産を本人のためにのみ管理します。売却代金を家族の生活費や相続対策に流用することはできず、家庭裁判所への報告義務もあります。この点を理解した上で制度を利用するかどうか、家族間でよく話し合っておくことが大切です。申し立て前に、地域包括支援センターなどの相談窓口を利用するのも有効です。

*制度の利用や許可の見込みは個別事情によります。司法書士・弁護士・家庭裁判所にご相談ください。*

出典・参考資料

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最終更新: 2026-08-02

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