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おしどり贈与(贈与税の配偶者控除) — 自宅を配偶者に渡す特例の損得

婚姻20年以上の夫婦間で自宅や取得資金を贈与すると、基礎控除とは別に2,000万円まで控除できる特例があります。要件と、相続まで待つ方が有利なケースも含めた損得の考え方を解説します。

著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-08-24 / 更新: 2026-08-24

長年連れ添った配偶者に自宅を渡したい。そんなときに使えるのが、通称「おしどり贈与」と呼ばれる贈与税の配偶者控除です。大きな控除ですが、「使えば必ず得」とは限らない制度でもあります。

制度の内容

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産そのもの、または居住用不動産を取得するための金銭を贈与した場合、暦年課税の基礎控除とは別に最高2,000万円まで控除できる特例です。同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか適用できません。

主な要件

・婚姻期間20年以上の夫婦間の贈与であること ・贈与財産が国内の居住用不動産、またはその取得資金であること ・贈与を受けた年の翌年3月15日までにその不動産に居住し、その後も引き続き住む見込みであること ・贈与税の申告をすること(控除内で税額ゼロでも申告が必要です)

相続税との関係でのメリット

生前贈与は、相続開始前の一定期間内のものが相続財産に加算される「生前贈与加算」の対象になり得ますが、おしどり贈与の控除に相当する部分は加算の対象外とされています。将来の相続税対策として意味を持ちやすいのはこの点です。また、自宅を配偶者名義にしておくことで、将来それぞれが3,000万円特別控除を使える形を作れる場合もあります。

「使わない方がよい」ケースもある

一方で、次の理由から慎重論も根強い制度です。 ・贈与による移転には不動産取得税がかかり、登録免許税も相続より高い税率になる ・そもそも配偶者が相続で自宅を取得するなら、相続税の配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例により、相続税がかからずに済むケースが多い ・つまり「相続まで待てば低コストで移せたのに、贈与でわざわざコストを払った」結果になり得ます おしどり贈与が活きるのは、相続財産が大きく配偶者軽減だけでは足りない場合や、自宅売却・住み替えの予定など特別な事情がある場合が中心です。

実行前のチェック

1. 相続で渡した場合の税負担との比較シミュレーション 2. 取得税・登録免許税・登記費用の見積もり 3. 夫婦の年齢・健康状態と資産全体のバランス 制度の存在だけで飛びつかず、税理士とともに「相続と比べてどうか」を必ず確認しましょう。

*税務の個別判断は税理士・税務署にご確認ください。*

出典・参考資料

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最終更新: 2026-08-02

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