査定額はどう計算されるのか — 取引事例比較法の仕組み
マンションや土地の査定で中心となるのが取引事例比較法です。事例の選び方、補正のかけ方、査定額が会社によって異なる理由を仕組みから解説します。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-08-06 / 更新: 2026-08-06
不動産会社の査定書の多くは「取引事例比較法」に基づいています。仕組みを知っておくと、査定額を鵜呑みにせず、根拠を確かめながら会社を選べるようになります。
取引事例比較法とは
売却する物件と条件の近い「過去の成約事例」を複数選び、それらの価格を基準に、対象物件との違いを補正して価格を導く方法です。マンションや土地、戸建ての土地部分の査定で広く使われます。事例の主な情報源は、不動産流通機構(レインズ)の成約データや自社の取引記録です。
補正される主な項目
・立地の違い:駅からの距離、接する道路、周辺環境 ・建物・部屋の違い:階数、向き、角部屋か、専有面積、間取り ・時点修正:事例が古い場合、その後の市況変動を反映 ・個別要因:リフォーム歴、眺望、管理状態など 同じ事例を使っても、どの項目をどれだけ補正するかは担当者の判断が入ります。ここが「会社によって査定額が違う」最大の理由の一つです。
売主がチェックすべきポイント
1. どの事例を使ったか:自分の物件と本当に条件が近いか(同じマンション内か、徒歩分数や築年数が近いか) 2. 成約価格か売出価格か:売出中の価格は「売れていない価格」であり、成約事例に基づく査定の方が実勢に近いとされます 3. 補正の理由:なぜプラス(マイナス)補正なのか、説明が具体的か
査定額は「保証」ではない
取引事例比較法の結果は、あくまで「この価格帯なら売れそうだ」という見立てです。市場に出して初めて答え合わせが行われます。だからこそ、金額の高低よりも事例と補正の説明の質で会社を比べることが重要とされます。
事例が少ない物件はどうなるか
郊外の戸建てや希少な広さの住戸など、近い事例が乏しい物件では、遠い事例に大きな補正をかけて査定せざるを得ず、会社間の査定額の幅も広がりがちです。この場合は「幅が広い」こと自体を前提に、下限でも許容できる資金計画を立てる、複数の売り方(仲介と買取)を並行検討する、といった備えが有効とされます。
*査定書の見方に迷ったら、各社に同じ質問をぶつけて回答を比較するのが有効です。*
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最終更新: 2026-08-02