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取得費加算の特例 — 相続税を払った人が3年10か月以内に売ると有利な理由

相続税を納めた人が相続財産を申告期限から3年以内に売却すると、相続税の一部を取得費に加算できます。特例の仕組み・期限・注意点と、空き家特例との選択や売却スケジュールへの影響を解説します。

著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-08-27 / 更新: 2026-08-27

相続税を納めた方が相続した不動産を売却する場合、「取得費加算の特例」を使えると譲渡所得税を減らせる可能性があります。期限のある特例なので、相続直後から意識しておきたい制度です。

特例の仕組み

相続または遺贈により取得した財産を一定期間内に譲渡した場合、納めた相続税額のうち、譲渡した財産に対応する部分の金額を取得費に加算できます。取得費が増える分だけ譲渡所得が圧縮され、所得税・住民税が軽くなる仕組みです。

適用の主な要件

・相続や遺贈により財産を取得した人であること ・その人に相続税が課税されていること ・相続開始のあった日の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること 相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月なので、実質的には「相続開始からおおむね3年10か月以内の売却」が目安になります。

加算できる金額のイメージ

加算額は、その人が納めた相続税額のうち、売却した不動産の相続税評価額が課税価格に占める割合に対応する部分です。相続税を多く納めた人ほど、また売却財産の評価額が大きいほど、加算額も大きくなる構造です。具体的な計算は国税庁の計算明細書に沿って行います。

注意点

・相続税がかからなかった人(基礎控除内だった場合など)は使えません ・期限を1日でも過ぎた売却には適用されません ・空き家の3,000万円特別控除(被相続人の居住用財産の特例)とは選択適用となる場面があり、どちらが有利かの比較が必要です ・確定申告で計算明細書を添付して初めて適用されます。黙っていても適用される制度ではありません

売却スケジュールへの影響

相続不動産の売却を検討しているなら、この特例の期限が一つの目安になります。ただし、期限に間に合わせるための安売りで税メリット以上に手取りを減らしては本末転倒です。税額への効果を試算したうえで、売却戦略全体の中で位置づけることをおすすめします。 なお、この特例は被相続人の購入額を引き継ぐ通常の取得費に「上乗せ」する制度です。親の契約書探しと特例の準備を並行して進めると、譲渡所得を二重に圧縮できる可能性があります。

*税務の個別判断は税理士・税務署にご確認ください。*

出典・参考資料

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最終更新: 2026-08-02

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