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相続人に認知症の方がいるとき — 遺産分割と成年後見制度の基礎知識

判断能力が不十分な相続人がいると遺産分割協議はそのまま進められないとされます。成年後見制度の概要、手続きの流れ、留意点を解説します。申立てには時間がかかるため早めの検討が大切です。

著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-10 / 更新: 2026-09-10

相続人の中に認知症などで判断能力が不十分な方がいる場合、その方を外して遺産分割協議を進めることはできず、本人に代わって署名してもらうこともできません。ここで登場するのが成年後見制度です。

なぜそのまま協議できないのか

遺産分割協議は法律行為であり、内容を理解して合意する判断能力が必要とされます。判断能力を欠く状態で行われた協議は無効となる恐れがあり、家族が本人の代わりに署名・押印することも認められていません。

成年後見制度の概要

判断能力が不十分な方のために、家庭裁判所が援助者を選ぶ制度です。判断能力の程度に応じて後見・保佐・補助の3類型があるとされます。遺産分割協議のためには、選任された成年後見人等が本人に代わって(または同意して)協議に参加する形になります。

手続きの流れの概要

1. 本人の住所地を管轄する家庭裁判所へ後見開始等の申立てを行う 2. 医師の診断書などをもとに審理が行われる 3. 家庭裁判所が後見人等を選任する 申立てから選任まで数か月程度かかる場合があるとされ、相続税申告(10か月)の期限を意識するなら早めの着手が望ましいと言えます。親族が後見人候補になれる場合もありますが、事案によっては司法書士・弁護士などの専門職が選任されることもあります。

知っておきたい留意点

・後見人が就くと、遺産分割では原則として本人の法定相続分を確保する方向で協議するのが実務の傾向とされます ・成年後見は遺産分割が終わっても原則として終了せず、本人の判断能力が回復しない限り続くとされます ・後見人と本人がともに相続人の場合は利益相反となり、特別代理人等の選任が必要になることがあります

元気なうちの備えも選択肢

本人が元気なうちであれば、任意後見契約や家族信託、遺言書の作成といった生前の備えでこうした事態を回避しやすくなるとされます。遺言書があれば、その内容の実現に遺産分割協議が不要となる場合があり、後見の申立てをせずに済むケースもあると説明されます。将来に不安がある家庭ほど、早めの備えが有効です。

*相続の個別判断は司法書士・弁護士・税理士にご相談ください。*

出典・参考資料

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最終更新: 2026-08-02

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