取得費加算の特例の使いどころ — 相続税を払った人が3年内に売るなら
取得費加算の特例は、相続税を納めた人が申告期限から3年以内に相続財産を売った場合、相続税の一部を取得費に加算できる制度とされます。要件と使いどころを解説。期限の管理が鍵です。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-08 / 更新: 2026-09-08
相続した不動産を売却して利益が出ると譲渡所得税がかかりますが、「相続税を払ったばかりなのに、また税金か」という負担感に対応する制度が「取得費加算の特例」です。概要と使いどころを整理します。
制度の概要
相続または遺贈により取得した財産を一定期間内に譲渡した場合、納めた相続税額のうち、その譲渡した財産に対応する部分の金額を、譲渡所得計算上の取得費に加算できる特例とされます。取得費が増える分、譲渡益が圧縮され、譲渡所得税の負担が軽くなる仕組みです。
主な要件
・相続や遺贈により財産を取得した者であること ・その財産を取得した人に相続税が課税されていること(相続税を納めていない人には加算する元がありません) ・相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日まで(実質的に相続開始から約3年10か月以内と説明されます)に譲渡していること 適用には確定申告と所定の明細書の添付が必要とされます。
使いどころの考え方
1. 相続税の負担が大きかった相続ほど加算額が大きくなり、効果が出やすいとされます 2. 売却の意思があるなら、期限内の売却を意識してスケジュールを組むことで特例を取りこぼしにくくなります 3. 誰が相続して誰が売るかで効果が変わり得ます。相続税を多く負担した人が売主になる方が加算額は大きくなる関係にあるため、遺産分割の設計段階で税理士を交えて検討する価値があります
相続空き家の特例との関係
被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの3,000万円特別控除とは、選択適用(併用不可)とされる関係が一般に説明されます。どちらが有利かは、相続税額・譲渡益の大きさ・空き家特例の要件充足によって変わるため、両方を試算して比較するのが鉄則です。
注意点
・特例の内容や要件は改正されることがあります。最新の情報は国税庁で確認してください ・概算取得費(収入金額の5%)を使う場合でも加算は可能とされますが、購入時の契約書が見つかれば税負担が大きく変わることがあります。書類探しは最後まで諦めないでください。
*特例適用の個別判断は税理士にご相談ください。*
出典・参考資料
本サイトの情報は一般的な参考情報であり、正式な査定ではありません。価格・成約を保証するものではなく、税務・法務の個別判断は専門家にご確認ください。本サイトにはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります。
最終更新: 2026-08-02