いらない土地を国に引き取ってもらう — 相続土地国庫帰属制度の概要
相続した不要な土地を国庫に帰属させる相続土地国庫帰属制度の概要を解説。対象になる人、引き取れない土地の例、負担金と審査の流れ、他の選択肢との比較まで整理しました。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-10 / 更新: 2026-09-10
「遠方の山林や空き地を相続したが、使い道も買い手もない」。そんな悩みに対する新しい選択肢が、2023年4月に始まった相続土地国庫帰属制度です。万能な制度ではないため、要件と限界を冷静に整理します。
制度の概要
相続または遺贈(相続人への遺贈)によって土地を取得した人が、法務大臣(窓口は法務局)の承認を受けて、その土地の所有権を国庫に帰属させることができる制度とされます。制度開始前に相続した土地も対象になり得るとされ、共有地の場合は共有者全員での申請が必要とされます。
引き取ってもらえない土地がある
どんな土地でも引き取られるわけではなく、通常の管理・処分に過大な費用や労力を要する土地は対象外とされます。例として次のような類型が挙げられています。 ・建物がある土地(更地であることが前提とされます) ・担保権や使用収益権が設定されている土地 ・境界が明らかでない土地、所有権の争いがある土地 ・土壌汚染がある土地 ・崖地や、管理を阻害する工作物・車両・樹木などがある土地 など 実家の敷地をそのまま、という使い方はできず、建物の解体費用が先に必要になる点が実務上の大きなハードルです。
費用の目安
申請時の審査手数料に加え、承認された場合には負担金(10年分の標準的な管理費用相当額とされ、多くの場合で20万円が基本、面積や地目により算定が変わるとされます)の納付が必要です。最新の金額・算定方法は法務省の案内でご確認ください。
他の選択肢との比較
1. 売却・無償譲渡:隣地所有者への打診は意外と有力とされます 2. 自治体への寄附の相談:受け入れは限定的とされます 3. 相続放棄:土地だけを選んで放棄することはできず、他の財産もすべて手放すことになるとされます 国庫帰属は「費用を払ってでも所有権と管理責任を手放したい」場合の選択肢であり、まず売却可能性を探ってからの検討が合理的です。
相談先
申請前の相談は法務局で受け付けているとされます。書類作成や境界の整理が必要な場合は、司法書士・土地家屋調査士のサポートも検討しましょう。
*制度利用の個別判断は法務局・司法書士等にご相談ください。*
出典・参考資料
本サイトの情報は一般的な参考情報であり、正式な査定ではありません。価格・成約を保証するものではなく、税務・法務の個別判断は専門家にご確認ください。本サイトにはアフィリエイト広告(PR)を含む場合があります。
最終更新: 2026-08-02