行方不明の相続人がいる場合 — 不在者財産管理人と失踪宣告の概要
相続人の一人と連絡が取れないと遺産分割協議は進められないとされます。戸籍の附票による調査、不在者財産管理人、失踪宣告という制度の概要を解説します。期限がある場合は早めの着手が肝心です。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-03 / 更新: 2026-09-03
遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。では、相続人の一人が行方不明だったらどうなるのか。「その人抜きで進める」ことはできないとされており、法律上の手当てが用意されています。
まずは所在調査から
「行方不明」と思っていても、調べれば住所が判明することは珍しくありません。相続人であれば、行方不明者の戸籍の附票(住所の履歴が記録されたもの)を取得できる場合があり、そこに記載された最新の住所へ手紙を送るのが第一歩とされます。長年音信不通でも、住民登録が動いていれば所在はたどれる可能性があります。
住所は分かるが返事がない場合
所在が判明しているのに協議に応じてもらえないケースは、「行方不明」ではなく「非協力」の問題です。この場合は手紙の工夫や専門家名での連絡、最終的には遺産分割調停の申立て(裁判所から呼び出しが行われるとされます)という流れが検討されます。
本当に所在不明の場合:不在者財産管理人
調査しても所在が分からない場合、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てる方法があるとされます。選任された管理人が不在者の財産を管理し、家庭裁判所の権限外行為の許可を得たうえで、不在者に代わって遺産分割協議に参加する形が取られるとされます。協議では不在者の法定相続分を確保する内容が求められる傾向にあるとされ、申立てには予納金が必要になる場合もあります。
生死不明が長期間続く場合:失踪宣告
生死不明の状態が7年間続くなどの要件を満たす場合、家庭裁判所の失踪宣告により死亡したものとみなす制度があるとされます。失踪宣告がされると、その人について相続が開始するため、遺産分割の当事者が変わることになります。要件も効果も重大な制度のため、慎重な検討が必要です。
早めの着手を
不在者財産管理人も失踪宣告も、申立てから結論まで相応の期間がかかるとされます。相続税の申告期限(10か月)が関わる場合は特に、行方不明の相続人がいると分かった時点で早めに弁護士・司法書士へ相談することが勧められます。
*個別の手続き判断は弁護士・司法書士にご相談ください。*
出典・参考資料
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最終更新: 2026-08-02