引き渡し後の設備故障クレーム — 売主の対応手順と線引き
引き渡し直後に「給湯器が壊れた」と連絡が来たら。付帯設備表と契約書の確認を起点に、売主が対応すべき範囲と断ってよい範囲の考え方を整理します。引き渡し前にできる予防策も紹介します。
著者: 47ESTATE編集部 / 公開: 2026-09-17 / 更新: 2026-09-17
引き渡しから間もなく、買主から「エアコンが動かない」「給湯器からお湯が出ない」と連絡が来る——中古住宅の売買では珍しくない場面です。感情的な応酬になる前に、売主として確認すべき書類と対応の手順を押さえておきましょう。
最初に確認するのは契約書類
対応の要否は「気の毒かどうか」ではなく契約内容で決まります。確認するのは次の3点です。 1. 付帯設備表でその設備をどう申告していたか(有・無、故障の有無) 2. 契約書で設備の扱いがどう定められているか(設備は契約不適合責任の対象外か、一定期間の修補対応があるか) 3. 引き渡しからの経過日数と通知期限 実務では「主要設備は引き渡し後7日以内に通知された故障に限り売主が対応する」といった条項が使われることがあります。この場合、期限内の通知であれば対応が必要になり、期限を過ぎていれば原則として対応義務はないという整理になります。
「故障なし」と書いた設備が壊れていた場合
付帯設備表で故障なしと申告した設備に引き渡し時点から不具合があったとすれば、申告内容と実際が食い違っていることになり、売主に対応が求められる可能性が高まります。一方、引き渡し時点では正常に動作しており、その後に壊れたのであれば、経年による自然故障として売主が責任を負わないという整理が基本です。もっとも「いつ壊れたか」の証明は難しいため、引き渡し直前の動作確認を双方で行い記録しておくことが最大の予防策になります。
対応の進め方
・まず事実確認(症状・発生時期・写真)を依頼する ・仲介会社に連絡し、契約書類に基づく整理を依頼する ・対応する場合も、範囲と金額を書面で合意してから行う ・法的義務がないと考える場合も、回答は丁寧に、根拠とともに伝える 仲介会社を挟まず当事者同士で口約束をすると、話がこじれやすくなります。窓口は仲介会社に一本化するのが安全です。また、対応の記録は買主との合意内容も含めてすべて残しておきましょう。誠実に手順を踏んだ経緯そのものが、万一紛争になった際に売主を守る材料になります。
*責任の有無は契約内容と事実関係により異なります。解決が難しい場合は弁護士にご相談ください。*
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最終更新: 2026-08-02